正直に言うと、
何の前情報もないままオススメに流れてきたこのアニメを再生した瞬間、
「なるほどね」と一度は納得し、
そのまま別のアニメに切り替えようとした自分がいました。
――が、しかし。
キレイな作画、
主人公・れな子の応援したくなるキャラクター性、
そして間の良いテンポ感あふれる会話。
「もう少しだけ見てみよう」
そう思った判断が、すべての始まりでした。
気づけば再生は止まらず、
そして今、私はこうしてこのブログを書いています。
つまり・・・、どハマりしました。
評価は紛れもなく、
S・A・B・C・Dの中で、「A」(※あくまで個人的に)
この記事では、
なぜここまで惹きつけられたのか。
このアニメが持つ魅力を、
少し上から目線の「評価」という形で、正直に語っていきます。
『わたなれ』作品全体の空気感
わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)
この作品を一言で表すと、
「衝撃的で、でも優しくて、真剣」。
全体的なテンポはとても良く、会話もポンポン進んでいきます。
テーマは青春ガールズラブコメディー(同性愛!?)ですが、
重くなりすぎることはなく、終始とても観やすい空気感が保たれています。
作画もキレイで、キャラクターの個性もはっきりしている。
そのため一見すると、
“よくある日常系ラブコメ”のように感じる人もいるかもしれません。
しかしこの作品が印象的なのは、
キャラクター同士の距離感や感情の揺れを、
大げさに描かず、かといって曖昧にもせず、
とても丁寧に扱っている点です。
決して下品にならず、
自然とキャラクターの内面へ引き込まれていく感覚がある。
全体を包む空気は明るい。
でも軽薄ではなく、
「人に対して誠実」な温度感が、とにかく強い。
だからこそ、気負わずに観られるのに、
気づいた頃には、しっかりドキドキしている。
この心地よさこそが、
『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』
という作品全体の空気感であり、
多くの人をじわじわと沼に引き込む理由だと感じました。
『わたなれ』キャラの魅力
常に全力で、優しすぎる主人公:高校デビューの甘織れな子
なんと言っても、この作品の核は主人公・甘織れな子の存在です。
彼女の高校デビューは、
中学時代に“陰キャ”として過ごし、
人並みに明るい学生生活に憧れていた過去があってこそ。
だからこそ、本作の絶妙で衝撃的な展開が、無理なく結びついていきます。
れな子の魅力を挙げるなら・・・
-
憧れの世界に飛び込み、自分を変えようとする強さ
-
一度手にした「友達」を、全力で手放さない執着心
-
陰キャ?オタク?由来の、独特で明るいギャグセンス
-
何でもとりあえず受け入れてしまう、世間知らずな柔軟性
はたから見れば、
「めっちゃいい子」で片づけられてしまいそうな性格。
けれど、れな子にはちゃんと“闇”があります。
だからこそ、人の心と必要以上に向き合おうとし、
その優しさが原因でハプニングに巻き込まれていく。
それが弱点であり、同時に最大の魅力でもある。
この作品は、
優しすぎることが、ときに自分を苦しめてしまう
そんな現実を、れな子を通して描いているように感じます。
それでも彼女は逃げない。
誰かを大切にすることを、最後までやめない。
――だから、応援したくなる。
こんな主人公、最強です(笑)
絶対的憧れの存在:完璧なJK・王塚真唯
まさに、
花より男子のF4のような、全校生徒の憧れを一身に集める存在。
その中心に立つ、道明寺ポジションが「王塚真唯」。
ちなみに彼女たちは、
周囲の生徒から「QUEEN TET」と呼ばれ、崇められているそうです(笑)。
とにかくスペックが異次元。
ルックス、顔立ち、育ちの良さ、世界的モデルという肩書き。
「私が一番」という揺るがない自信。
それでいて、人をちゃんと思いやる優しい心まで持ち合わせている。
……ここまでか!
と思わずツッコミたくなるほど、完璧すぎる存在です。
そんな“誰もが憧れるJK”に、
元・陰キャで高校デビューしたばかりのれな子が告白される。
この時点で、もう事件。
ここからすべてのハプニングが始まります。
ただし真唯は、
完璧だからこそ、めちゃくちゃ図々しい。
そして意外なほど、打たれ弱い。
このギャップが本当にいい。
場面を一気に面白くし、笑わせてくれて、
それでいて感情もちゃんと動かしてくる。
王塚真唯は、単なる“憧れのヒロイン”ではなく、
物語をかき乱し、加速させる最強の起爆剤。
だからこそ、
れな子との関係性が、ここまでドラマチックに映るのだと思います。
王族のライバル:真逆の親友・琴 紗月
個人的に、めちゃくちゃ好きなキャラです(笑)。
彼女は唯一、
絶対的王者・王塚真唯をライバル視する存在。
クールでキレイ系、ツンツンした態度が印象的な女の子です。
真唯とは幼い頃からの友達。
けれど育った環境は真逆で、
貧しい家庭、母親ひとりに育てられた過去を持っています。
その背景もあってか、
自立心が強く、芯の通った“強い女性”という印象。
だからこそ、
彼女が真唯をライバル視する理由は、
単なる嫉妬でも対抗心でもない。
親友だからこそ。
真唯に向ける態度はかなり冷徹で、
一見すると「え、嫌ってる?」と思ってしまうほど。
でもその奥にあるのは、
驚くほどまっすぐで、優しい友情でした。
「彼女の隣に、いつでもいてあげられるように……」
なんて、涙ぐましい覚悟なんでしょう。
そんな二人のいざこざに巻き込まれ、
ボロボロになっていくのが、
お人好し主人公・れな子。
冷徹なのにウブな紗月と、空回りしがちなれな子。
この組み合わせがとにかく面白くて、
何度も笑わせてもらい、
そして最後には、しっかりほっこりさせてくれました(笑)。
紗月は、
ライバルであり、親友であり、
この物語の“感情の深み”を一気に引き上げてくれる存在だと思います。
天使:予想外!?の対抗馬・瀬名 紫陽花
はい、きました。
推しです!!
可愛い系でおっとり、
まるで人形のような佇まい。
まさに“天使”という言葉がぴったりな存在。
……はい、好きです(笑)。
ハプニング続きの高校デビューで疲弊するれな子にとって、
紫陽花はまさに癒し。
いつも優しく話を聞いてくれて、否定せず受け止めてくれる。
しかも彼女は、わがままな二人の弟を持つお姉ちゃん。
だからこそ、人の悩みや相談を
仏のような微笑みで受け止める技量を持っています。
――でも、本当の彼女は違った。
紫陽花は決して聖人ではない。
親代わりに弟たちの面倒を見てきたとはいえ、
彼女もまだ、普通の女子高生。
どれだけ大人っぽく見えても、
甘えたいし、弱音も吐きたい。
その“反動”とも言える、
全力で人に甘えたい感情が爆発する瞬間は……
正直、直視できないほどに・・・惚れました。
そして、その一面が思わぬ形で真唯にバレてしまう。
れな子だけに見せていた“甘えキャラ”が露見したときの
あの気まずさ……見ているこちらまで、むず痒くなりました(笑)。
この辺りから物語は、
「友達」と「恋人」の境界線に踏み込んでいきます。
紫陽花の中で、
れな子への想いが“確信”に変わっていく瞬間です。
いつも“いい子”でいようとして、
周囲の目を気にしてきた紫陽花。
チビたちのお姉ちゃんという立場だからこそ、
自分の気持ちを後回しにしてきた彼女が、
自分自身の想いと向き合い、立ち向かう姿には、
なぜか自然と応援していました。
まさかの対抗馬。
れな子の複雑な気持ちに少し同情しつつも、
次の展開が気になって仕方がない自分がいます。
そして最後に、
一度は背を向けてしまった弟たちを、
ぎゅっと抱きしめるあのシーン。
紫陽花にとって一番大切なものが何なのか、
言葉にしなくても伝わってきて……
思わず、目頭が熱くなりました。
同業者:高校デビューのヲタ友・小柳 香穂
小柳香穂は女の子好きではあるものの、
れな子にとって唯一“中立”の立場に立つ、明るく元気なムードメーカー。
真唯への憧れが強く、ヲタク気質でミーハー。
その立ち位置はまさに、
**「恋愛が始まる前のれな子」と同じ場所にいた“同業者”**だ(笑)。
れな子は最初、
小学校時代に塾で一緒だった陰キャ友達・香穂に気づかないほど、
中学以降の高校デビューで完全に陽キャへと振り切っていた。
しかし香穂には“仕掛け”がある。
コンタクトをつけている間は陽キャ、外すと陰キャに戻るという、
コスプレイヤー気質を最大限に活かした設定だ。
この陽と陰の二面性が、れな子を強く刺激する。
陽の香穂は、好きなものに一直線で、夢のためならなりふり構わない強さを持つ。
一方で陰になると、他人の評価よりも自分を過小評価し、何もできなくなるポンコツに……。
その姿がれな子自身と重なり、
彼女にとって香穂は“自分を映す鏡”であり、成長のきっかけとなっていく。
趣味も話題も実は一番相性がよく、
気を使わず、自然体で盛り上がれる存在。
QUEEN TETの中で、唯一「素の自分」でいられる相手と言ってもいい。
恋愛の軸では目立ちにくいが、
物語のバランスとれな子の内面を支える、非常に重要なキャラクターだ。
『わたなれ』れな子と同じ心境で、物語に没入していく
この作品のテーマは、
「青春ガールズラブコメディー」。
つまり、女の子同士の恋人関係や友情の境界線、
そしてその関係性そのものに問いかける物語です。
正直に言えば、
この題材に対して苦手意識を持つ人も、少なくはないと思います。
私自身も、決して否定的ではないものの、
最初はやはり戸惑いがありました。
――そして、それは主人公・れな子も同じ。
物語の序盤、れな子はあくまで“ストレートな女の子”だと思います。
だからこそ、
同性に想いを寄せることを恥ずかしいと感じる人、
それでも真剣に向き合おうとする人、
さまざまな価値観に触れ、迷い、考えていく。
彼女はそれらを毛嫌いせず、
「友情」という、確かに自分が欲しているものと向き合いながら、
少しずつ世界を広げていきます。
この“フェードインするような入り方”が、とても巧み。
ストレートな視聴者の立場と自然に重なり、
最初はあまり興味がなかった人でも、
気づけば物語に深く没入してしまう。
それこそが、
『わたなれ』が持つ大きな強さだと感じました。
正直に言えば、
これを観て同性愛に強く興味を持ったわけではありません。
けれど、
世界観を肯定し、価値観と向き合うことはできた。
それだけで、
この作品が提示した問いには、十分な意味があったと思います。
まさに・・・
(※ムリじゃなかった!!)
わたなれ 評価:「S」ではなく「A」の理由
キャラクターの個性が非常に立っており、
れな子とそれぞれの絡みも話数ごとに整理されていて分かりやすい。
テンポも良く、なにより人間の心の揺れが丁寧に描かれていて、
個人的にはとても印象に残る、好きな作品でした。
――ただし、評価を「S」にしなかった理由は最終回にあります。
れな子がついに、自分の答えを真唯と紫陽花に伝えるあのシーン。
コスプレイベントのゲストとして出演していた真唯。
そのハケ際に紫陽花が大声で中断し、れな子と一緒に、
観客が大勢いる中でステージに上がり、想いを伝える展開。
正直、ここに少し違和感を覚えました。
舞台照明でキャラクターを美しく見せるための演出なのか、
“晴れ舞台”として象徴的に描きたかったのかもしれません。
ただ、物語上の必然性や、
「その場でやる意味」が自分にはあまり腑に落ちなかった。
それ以上に気になったのは、
「全く事情を知らない観客たちは、
このやり取りをどういう気持ちで見ているんだろう……?」
という、どうしても拭えない疑問(笑)。
こういう“舞台装置としての都合”が前に出てしまうと、
それまで丁寧に積み上げてきた心情描写が、
一瞬だけ現実感から浮いてしまう。
この一点が引っかかり、
「最高に近い、でも満点ではない」という意味で、評価はA。
……こういうところ、私はどうしても気になってしまうんですよね。
もし
「この演出にはこういう意図がある」
「原作的にはこう解釈できる」
などの考察をお持ちの方がいたら、ぜひ聞いてみたいです。
総評:わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)
『わたなれ』は、ガールズラブという題材に対する戸惑いさえも物語に取り込み、主人公・れな子と同じ目線で世界を広げてくれる作品でした。
友情か、恋か、その境界で揺れる感情は決して特別なものではなく、
「誰かを大切に思うこと」の延長線にあると気づかされる。
最初は距離を感じていたはずなのに、気づけば価値観と向き合い、
登場人物たちの心の動きに引き込まれている。
このフェードインの巧さこそが、本作最大の魅力です!
好みを超えて心に残る、青春のまぶしさと優しさが詰まった一作でした。


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